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中欧旅行 09 ブダペスト~国会議事堂の見学

国会議事堂内部の見学

国会議事堂
「ハンガリー国会議事堂の外観(左)と議場(右)」

国会議事堂近くのモニュメントを見学して、議事堂の建物に着いたのは10時15分。入口は議事堂の正面に向かって右手にあります。建物の近くには、別の見学ツアーのグループが、外で入場を待っています。ある解説記事によると、ハンガリー国会議事堂を見学する人の数は年間約30万人とのこと。日本では衆参両院合わせて約85万人(2009年)ですが、人口の差(ハンガリーの人口は約1000万人)を考慮すれば、ハンガリーの国会議事堂の方が、人気があると言えるでしょう。

入口でセキュリティー・チェックを受けた後、議事堂の正面玄関に当るエントランス・ホールで最初の説明を受けます。この後、ツアーは、大階段、「聖なる王冠」が置いてあるドームの下の中央ホール、議場、ラウンジ(談話室)、議場の外の廊下という順路で見学をします。

最初のエントランス・ホールで、議事堂についての全体的な説明を受けます。議事堂が建設されたのは、1884年から1904年までの20年間、設計者はシュティンドル・イムレ、部屋の数は691もある、等々。しかし、見学者は、柱や天井、そして壁の豪華な装飾に目をひかれ、ガイドの説明を聞くよりも、カメラのレンズをどこに向けるかが気になるようです。豪華な内装に使われた金の量は40キロ、ウィーンの国会議事堂に負けない豪華な議事堂を作ることで、オーストリア=ハンガリー二重帝国におけるハンガリーの国威発揚を図ったということです。

大階段は、エントランス・ホールとドーム下の中央ホールを結んでいます。階段の踊り場で、天井を見上げるとロツ・カーロイの描いたフレスコ画が目に入ります。両側の窓にはめてあるステンド・グラスには、抽象化された花の形などが描かれています。大階段の階段の数は96段。ハンガリーが建国されたという896年を意識した数です。96という数は、ドームの高さ(96m)にも使われています。議事堂自体も1896年の建国千年祭の年に完成を目指したものの、間に合いませんでした。

大階段を上がりきり、さらに進むと、ドームの下の中央ホールに出ます。そこで見学者を迎えてくれるのは、二人の儀仗兵に護られた「聖なる王冠」です。日本の天皇家における三種の神器のように、ハンガリーという国の権力の正当性を象徴するものです。透明なアクリルのケース中には王冠とともに、笏・宝珠・剣も一緒に収められています。聖なる王冠は、戦後アメリカに渡っていましたが、1978年にハンガリーに返還され、2000年からは国会議事堂に展示されるようになったそうです。マーチャーシュ教会を訪れた時、聖なる王冠を目にしました。教会のウェブサイトには、レプリカは本物と似ていないかもしれないが、それは王冠がアメリカにあったため、本物を見ることができなかったためであると、多少言い訳じみた説明がされています。

国会議事堂の内部には2つの議場があります。戦後、国会は一院制になったため、現在は議会のためには一つの議場しか使われていません。余ってしまった議場は、特別な行事のためや見学ツアーで見せるために使われています。その議場は、バルコニーのような場所から中を覗くように見学できます。馬蹄形に並んだ議員席と一段高くなった議長席。議員席は少し窮屈そうに見えますが、実際に座った感じはどうなのでしょうか。立派な議場があれば、民主的で国民を幸福にする政治が行われるというわけではありません。このところのハンガリーの政治をとりまく状況は、急速な財政・経済の悪化や、EUに反対するような姿勢など、問題が多く、良識の府における優れた政治のかじ取りが求められているようです。

国会見学ツアーは、このあと、ラウンジ(談話室)と議場の外の廊下に置かれている「葉巻置き」(喫煙をしていた議員が投票のために議場に戻っている間、葉巻を置いていた)を見学し、45分間のハンガリー版「大人の社会見学」は終わりとなります。



「動画《ブダペスト~国会議事堂の見学》」

☛中欧旅行記「目次」


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2012.08.05 14:26 | 中欧3カ国 2012 | Edit
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